生物化学科では、生物に共通した分子・細胞を物質レベルで理解するための必修科目が開講されています。また、初年次から先端のバイオテクノロジーに関する講義など,生物化学に対する好奇心を刺激する科目が開講されています。生物化学のさらなる興味の喚起のためには生物学・化学の基礎を確実なものにする必要があります。そこで高校までに学んできたことから、大学の高度な専門科目への橋渡しとなる生物学概論や化学概論も開講されています。さらに、物理などを受験科目とした未履修の人、もう一度復習したい人に向けても入門生物学や入門化学などが別途開講されています。
2年生では微生物学・細胞生物学・環境生態学・分子遺伝学・進化生物学など、自身の興味を満たしながら、基礎的な力を身につけることができる選択必修科目が用意されています。
3年生では、微生物学・植物学から遺伝子工学・薬学・環境科学・食品科学まで、幅広い分野の選択科目から、興味に合わせて自由に選択し、より深い専門的な知識を学びます。また、生物化学実験では、微生物の培養、遺伝子操作、環境分析、医薬品合成、食品成分の分析など、多様な実験課題を1年間、じっくりと時間をかけて体験します。
4年生は、大学生活の総仕上げとして専門研究室で最先端の研究機器・設備を利用して、卒業研究を行います。
▼ 各年次の概要へ(本ページ内)
赤色が必修科目、青色が選択必修科目(いくつかを選択可)、黒字が選択科目です。
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生物化学科では、生物化学の知識と技術で生命現象の理解をめざし、卒業後には各分野で活躍できる力を養うことを目標として、以下のような年次進行で学んでいきます。
また、積極的な資格取得支援もサポートします。これまで多くの卒業生たちが中学・高校教員として活躍しています。
教学資格課へ(別ウィンドウ)
1年次
A1号館 生物化学科
1年次には、高校生物や化学からステップアップした、生命について学びを深めます。このため生物学概論、化学概論など、高校で学んだ知識と、大学で学ぶ専門性の高い知識の橋渡しをするための講義が開講されています。生物の構造や機能を生物学的、化学的視点から理解するための必修専門科目も始まります。例えば生物化学や有機化学では、生体を構成する物質(有機化合物)の性質について学びます。分析化学では、生物化学の研究を進めるために不可欠な分析方法について学びます。
また、生物化学トピックスといった、所属教員が自身の研究やその領域の最先端の研究動向などを紹介する科目や、様々な分野で利用されているバイオテクノロジーについて解説するバイオテクノロジー概論も開講されています。さらに、専門関連科目の実験科目では、生物学および化学の実験技術を体系的に学べます。
2年次
講義風景
2年次では、より専門性を高めた多くの選択必修科目が始まります。1年次の学びから、しぜんに生命のメカニズムに対する自身の興味が生まれてくることに対応するものです。分子遺伝学、細胞生物学、微生物学では、遺伝子の構造や遺伝情報、細胞の仕組みを解説し、生命が分子レベルでどのように維持されているのかについて学びます。環境生態学では、環境と生物の関わり合いを生物学的、化学的視点から解説します。このような10の選択必修科目から、少なくとも6科目以上を学び理解を深めていきます。そのほかにも、より専門性の高い内容を解説する進化生物学、天然物化学、環境生物化学の選択科目も開講されます。
3年次
3年次には、多くの選択専門科目が開講されており、自分で選択しての自身の興味をさらに深めます。例えば、応用微生物学や応用酵素学では微生物による発酵や酵素を用いたバイオテクノロジーの産業利用、免疫学では免疫反応そのものの理解と医療などへの応用を学びます。薬品応用化学や薬品合成化学では、有機化学の応用を、生物的環境保全論では時代とともに変わる様々な環境問題に対する理解と、その対策を考えることができます。また、生物学および化学のより専門的な実験技術を体系的に学ぶ、4つの実験科目では1年をかけて細胞・微生物・遺伝子組換え・食品・医薬品・環境などバイオテクノロジーに関連した実験に取り組み、実験操作を修得します。
生物化学実験
4年次 卒業研究
微生物や植物、環境に至るまで幅広い8分野から専門研究室を選択し、卒業研究に取り組みます。それぞれが自分の研究課題をもち、情報収集、実験・分析手法の習得、実験結果の整理・解析などの過程を通じて、自分で問題を解決する能力を養います。さらに、研究結果の発表を通じて、情報発信力やコミュニケーション・スキルの向上を目指します。
生理活性物質の合成
クリーンベンチでの無菌操作
DNAシーケンサー