オーキシンにには、主要な天然オーキシンであるインドール酢酸 (IAA) がもっともよく知られており、また、
合成オーキシンとしては、ナフタレン酢酸 (NAA)、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸 (2,4-D) がよく知られています。

植物細胞の伸長、細胞分裂の促進を調節し、その結果、発根促進、単為結実の促進、カルス形成などを引き起こす。
       オーキシンの化学構造


オーキシンによる植物細胞の伸長、細胞分裂は、もちろん、遺伝子の発現によりひきおこされるわけですから、
オーキシンは、植物の細胞で遺伝子発現を調節する作用を持っています。では、オーキシンは、どのように遺伝子発現を
制御しているのか?ここ10年間の研究で、オーキシンは、SCF(TIR)を介したユビキチン-プロテアソーム系に
より、転写抑制因子であるAux/IAAタンパクの分解を調節することで、遺伝子発現を調節しているころがわかってきました。
さらに、今年、長い間、ミステリーであったオーキシン受容体が、このTIRタンパクであることが、イギリスアメリカの
グループから報告されました。